工業用クロムめっきの優位性に着眼して弊社の主なる業務に取り入れています。弊社のめっき技術はいかなる大型、長尺、重量物でも、また被めっき体の素材を選ばず、鋼材はもとよりダイス鋼、ステンレス、モリブデン鋼、ステライト、アルミ、鋳鉄に至るまで完璧に加工します。
設備面でも1,000リッターめっき槽(整流器1,000AP)から10,000リッターめっき槽(整流器12,000AP)まで小さなものから大きなものまで対応できるように工場を設計・設備しました。「クロムのめっきをいかに平滑に析出させるか」を命題にプロジェクトチームを発足させ、直径800 mmの被めっき体にめっき厚50ミクロンのめっき厚仕様に対し、公差±2.5ミクロンに成功しました。


主要特性
硬度 | クロムめっきを施工することにより通常Hv800~Hv1000の硬さが得られます。電気めっきの中ではもっとも高硬度で、熱処理、窒化鋼などをはるかに上回ります。より硬さを必要とする部分に最適なめっきです。 |
耐摩耗性 | クロムめっきの特性の中で一番基本的な特徴です。常時滑動をともなう部品の表面にめっき加工され、機械本来の寿命を大幅に延ばします。用途によっては10~15倍延ばします。 |
肉盛性 | 寸法補正や修理部品の補修などにも用いられます。 |
耐食性 | 30~50μm以上のクロムめっきの厚みで耐食性は確保できます。他の主要特性とあわせて用いられます。 |
離型性 | クロムめっきは摩擦係数が小さく、温度による酸化損耗がきわめて少ない特性があります。その特性を利用して鍛造、プレスの金型などに用いられます。 |
使用例
ピストン、ピストンロッド、ピストンリング、軸受け、印刷機のシリンダー・ロール、金型、タービンブレード、ポンプ、工具、検査具、切削工具類、肉盛りによる部品の寸法補正など |